英語教育4(我々はどうすればいいのか?)

前回は日本語の音の種類の少なさが日本人の英語ベタ・語学ベタの原因だということを述べました。

それでは、中国語はどうでしょうか。調べたところ、母音数は36、子音数は21もあるようで、音の数は400を超えるようです!日本語の80音と比べると音が圧倒的に多いことがわかります。これが中国人が学校で英語を始めても流暢な英語を話せる人が多いことと関連しているものと私は考えています。

ちなみに韓国語は母音数は21、子音数19とのことです。韓国人も日本人に比べると、流暢な英語を話す人が多いです。

このことからも、日本語の音の種類の少なさが他の言語にある多彩な音を認識することに関しては不利に働いていると言わざるを得ません。そのために、日本人が英語(あるいは他の言語)を無理なく話せるようになるためには、脳が柔らかく、鉄が冷えて固まる前の幼少期から自然と多彩な音に触れられる環境が必要と考えます。

もちろん英語・フランス語・ドイツ語等のヨーロッパ系言語は音声、文字、単語、文法に共通点がみられるため、ヨーロッパ人にとって他のヨーロッパ系言語の学習が容易であるということもあります。それに比較して、日本人にとってのフランス語、フランス人にとっての日本語は、それぞれが別系統の言語なので、より難易度が高いと思われます。

しかるべきよい言語環境で、複数の母国語、しかもそれらがかなり別系統の言語を幼少期に習得すると、それだけ多彩な音声の種類を認識できるために、他の言語の習得も容易になると考えます。

これまでの私の考えをまとめると、日本人が英語学習に費やす長年の努力に見合う成果を得られていない理由は、日本語には音の種類が少ないのに、より多彩の音声の習得を必要とする英語学習の開始が遅すぎ、また教育方法も音声を軽視して、文字偏重であることであると考えられます。

さて、それでは我々は一体どうすれば良いのでしょうか。

前回の記事で私は文字を持っていなかった日本人が中国語(漢字)を取り入れたことにより日本語が文字を持ち、飛躍的に発展した話をしました。

これと同様に国際化時代・インターネット時代の今、日本人は日本語にない音声を英語(国際語)から取り入れるべき時と考えます。

私は明治時代の文部大臣の森有礼が唱えた英語公用語化論に賛成しています。この案には昔でも今でも多くの反論があることは私は百も承知しています。

それを考えるに、明治時代に英語公用語化を唱えるとは、なんと先進的過ぎたことか。彼は英語が世界共通語になることを見越していたのかもしれません。

次回は私なりの具体的方策について述べます。

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