Harvard Gazetteにインタビュー掲載

先日、若年性大腸癌の増加についての我々の研究に関連して、若年性大腸癌の40歳からの早期スクリーニングの開始に関するインタビューを受け、それがハーバード大学の公式ニュース雑誌に掲載されました。

https://news.harvard.edu/gazette/story/2024/07/should-colon-cancer-screening-start-at-40/

この問題には簡単な答えなどないのですが、まずは万人に平等にスクリーニングを行うか、高リスクの人を見つけて行うかを決めなければなりません。現時点では家族性癌家系の人を除いて、確実に若年性大腸癌について高リスクの人を見つける方法はありません。

そこで全員に大腸内視鏡スクリーニングができるかというと現時点の医療システムではその費用に見合うだけの恩恵があるとはいえません。

スクリーニングに低費用の便潜血試験を使うのも手ですが、偽陽性も多く、その場合、そのあとに結局大腸内視鏡検査が必要となってしまいます。

そういう状況で高費用のスクリーニングのプログラムを始めると特にもともと不平等な米国の格差社会・医療システムだとなお、それができない貧困層の人々と裕福な人々との間で不平等が問題となってしまいます。

日本では、保険適用外でも比較的安価に人間ドックを受けることができ、大体の場合に便潜血検査がセットになっていることが多いようです。もちろん、希望すれば大腸内視鏡の検査を追加することもできます。このように短時間で全身をくまなく検査することはアメリカでは不可能ですので、病気の早期発見には大変優れたシステムと言えると思います。

ただこの日本のシステムも医療業界の低賃金・低費用に支えられているからこそ現在は可能なのです。これは日本の医療システム全体にいえることですが、これから癌を含めた様々な慢性病が高年齢層を含め幅広い年齢層でさらに増加することが科学的に予測されますので、持続可能性には疑問符がつきます。

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