福島孝徳先生の訃報

小澤征爾さんへの追悼からまだそんなに経っていないのに、もう一つ悲しいお別れがありました。ボストンに来るよりもっと前に、私の渡米初期において多大な心理的支えとなって頂いた、福島孝徳先生がご逝去されたというニュースに衝撃を受けています。

https://neurosurgery.duke.edu/news/remembering-takanori-fukushima?fbclid=IwAR286irG_7U9wk1wyCvwGj_dNiPu7wReV8kLC4V5liXpdLtRU29FV3vUir4

福島先生は、私が米国で病理学研修をアリゲニー総合病院(ピッツバーグ)で行った同時期に、同病院の脳神経外科教授として、ほぼ2年間在籍しておられました。過去記事にも書いた通り、研修先の志望順位でいえば下位の病院に配属され、偶然出会ったのが福島先生でした。今思えば、何かの導きとしか思えません。

研修医時代にはご自宅にも呼んでいただきました。お互いピッツバーグを離れて15年経ってから、彼の活躍をマンガ化した2冊(写真)や彼のジャズバンド演奏のDVDまでいただきました(まだ持っています)。

ご自身の外科の腕一本で見事に米国で成功し、全世界で非常に尊敬されていた彼の存在は、私の中ではとてつもなく大きく、見知らぬ土地の米国でも仕事で成果をあげれば何とかなるという自信を与えていただきました。私がここまでやってこられたのも、米国での最初期のこの出会いがあったからこそでした。もう一度お会いしたかったですが、もはや叶わぬこととなりました。

ご冥福をお祈りいたします。どうぞゆっくりお休みください。ありがとうございました。

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